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軽い尿漏れ発動中?GSX-R750 GR71 キャブレターメンテ(OH))

はいはい皆様大好物の油冷でございます(*´ω`*)
最近めっきり仕事をお断りしておりますので油冷の作業も減りつつあります。

少し前にお預かりいたしましたGSX-R750 GR71
キャブから軽いガソリン漏れを起こすとの事。ちょっとチェックしていきますね。



基本的にはGR71のVM29キャブはやってませんよ

このキャブは基本的に散々煮え湯を飲まされたので
なるべく関わりたくないというのが本心です。

整備性の悪さ、得体の知れないレイアウトボロくなると不具合めちゃくちゃ出てきます。

とりあえず今回は4連分解しないというお約束のもと作業進行しております。

なんとなく全体的にガソリンが乾いた感じ

しっかりしっとり常に濡れて茶色くなっている感じがしますね。
古いキャブあるあるなのであまり驚きはしません(*´ω`*)

フロート室に溜まったサビが大量でちょっと驚きです。。。

キャブを洗ってひっくり返した時に上側にも流れ込んだみたいですね。
一度タンクの中も内視鏡でチェックした方が良さそうな気がしてきました。

O リング類は全てカチカチ!よく動いてましたね

フロートバルブのO リングが硬くなって横漏れするとオーバーフローしやすくなります。
そのくらいのレベルに硬化してカチカチな状態でした。
乗ってこれたのが奇跡という感じのコンディションですね。

加速ポンプのピストンも固着して動かない状態でした。
キャブレター内のガソリンが腐って様々な通路など詰まってしまうことってありますよね。

変化はしていても基本的にはガソリンなので非常に熱に弱いです。
ヒートガンなどで温めてあげるとすぐにドロドロになって通路が開通することもあります。
詰まってしまった箇所は熱をかけてあげると非常に有効ですよ。

詰まってしまって交換したいけど廃盤な時とかありますよね。
そんな時どうしても再利用したいジェットなどはやりすぎない程度に
熱をかけると意外と通路が開通するので試してみてね。

ジェット類の文字すら判別不能


1回かなりキャブを詰まらせてしまった可能性は高いですね。
まあ年代的にそんなことが起きていてもおかしくないぐらい時間が経過しております。

ジェット類は判別するためにウェットブラストで綺麗にしたよ。
やりすぎると削ってしまう可能性あるのでそこそこで仕上げております。

この時代のフロートバルブは金属製であまり信頼性がありません。
以前は違う車種のラバー式のフロートバルブを流用しておりましたが
そのデータも年月の経過もあり最近調べると
1個あたり6000円弱するのでちょっと現実的ではなく

私の中古ストックコーナーから近い寸法のものを一つ見つけました。
ちょっとテストしてみないと分かりませんが
これが使えたらかなりリーズナブルになりますね。

燃料センサーの変なところから漏れている

タンクを外そうと思ったらなんか手にガソリンがついた・・・
配線はふやけて溜まったガソリンがちょろちょろっと漏れてきました。

パッキンを確認してつけたり外したりチェックをすると
燃料センサーの白い樹脂の部分から滲んできてます。

燃料タンク内側の部分が腐食して軽く侵食されてしまったのですね。

耐ガソリン液体パッキン「パーマテックス」

スリーボンドの耐ガソリンより「パーマテックス」の方が断然良いです。

基本的に耐ガソリンの液体パッキンは「半乾」と言って乾かないものが多いです。
パーマテックスのは粘度位にはなりますので塗布後に垂れなくて安心度が高いです。



なんとなくこの手の処理は丸っこくなってるとそれっぽく見えます。
あとこのパーマテックス塗布後はとろっとしているのでちょっとずつ塗っていくのが味噌。

この燃料センサーパッキンって実はかなりの車種に使われております。
簡単に言うと逆引きで燃料センサーを探すことも実は可能なんですね。

さすがに私も調べてはいませんのでパッキンから逆引きで年末年始楽しんでみると面白いかもしれませんよ。

とりあえず危ないので蓋をしております。続く

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