ヨシムラ スズキGS1000Rの巻き

 

 

 

 
たまには文章打ちますかー
今から随分昔(2001年)にGS1000R(1980年8耐優勝マシン)を整備した事があります。
多分今まで3回程の修理を浅川さんがしているだろう・・・
第一期は私はまだ在籍していないので写真のみ
そして第二期はしっかり観察させて頂きました~今回はその話。
確か修理が入って来た位には私もGS1000Sを所有していたのでそのGS1000Rなんて
車両なんか高嶺の花でありんす。
ふとした時”GS1000R入ってくるぞ今度修理でー”と浅川さんが・・・
マジ!すげえー。本当にワクワクでしたよ!そしてスズキから大きなトラックに載せられて来店☆
”GS1000R”!!
到着したのは良いが随分汚いなぁ~保管の悪さが目立ちます♪
さて何をするかと言うとー
エンジンは前回やっているのでタペット調整&カムチェーン調整・車体全部との事。
GS1000Rにはアイドラーと言う部品が追加されている為、特殊な治具が無いとタペットが取れませ
ん。この辺もスペシャルな訳です。
ファクトリーマシンともなると1980年代で”マグ・チタン・削り”の嵐!素晴らしい限りに贅を尽くして
おります。ステムの上下なんか明らかに汎用機で作られている荒々しい切削痕その恩恵か素晴らしく軽い
ステムのハンドルストッパーを残す為に削っていたりして恐ろしい品です。
ステムベアリングはテーパーローラーで調整のナットはアッパーベアリングに圧入されて整備性を向上していた。
フロントフォークは削りだしの40Φにアンチノーズダイブが付いている。
見た目はRGB500(スズキの市販レーサー)の物に似ているが自由長や減衰やバネが変更されている。
この辺も作り込みが素晴らしく削りもそうだがメッキ自体が何か特殊なのだろうか?
随分色と摺動性が良かった気がしたのを今でも覚えている。
フロントキャリパーのニップルまでチタン!キャリパーはトキコの2pでパッドは簡単に外せる様にワイヤーで結わいている。
リアサスなんか上下にピロボールが既に入ってボディーはアルミ削り出し!
スイングアームもチェーン引きもマグ!プーラーのスタッドはチタン!ベアリングは通常のニードルローラーベアリングだった。
スプロケ・リアディスクがアーム側に残る耐久仕様で良く考えてあると思った。
エンジンにはスズキ特有のマイナス頭のネジが使用されておりエンジンカバー(ヘッド以外)は使われている。
オイルパンもマグ!それにさらにドリリングが施されている。恐るべし!
耐久用はスプロケから電力を作るダイナモが装備☆このボディーもマグだ!良く作るなぁーって思ったよ。
エンジンの中身はピカピカで本当に凄い!カムもカムチェーンもピカピカ内部にはスラッジも着いていなかった。
キャブは何故だか京浜のCR31(CRスペシャルじゃないぞよ)。アイドル不能の在り得ないキャブで整備性最悪で
巧く芯を出して組まないとスロットルが重くなってしまって結構苦労した。
マフラーも耐久用でステーの上下にはピロボールを装着させて耐震構造になっている。
アッパーカウルはクイックファスナー?ベーターピンで取れるからほんの何秒でアッパーは外せてビックリ!
補強の技術が素晴らしい!当たり前と言えば当たり前だが補強はしたいが重くはしたくない。
大径薄肉とし板当てて溶接するものはバーリングやリブを立てて使い極力板は薄くしているのだ。
チタンのマフラーは81年や82年とかには出てくるがこの当時の鉄のマフラーは本当に軽い!
一度手にとって持ってもらいたい位の軽さですよ!
何を取っても意味が在り無駄な肉を落とした究極の一品とも言えよう。
いやはやコイツは凄いバイクでしたよー

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