作業者がどこを終着点として思うかによって仕上がりが変ってくると思います。
掛からないエンジンが始動すれば良いのでしょうか。漏れたオイルが止まれば良いのでしょうか。切れた球が点灯すれば良いのでしょうか。
理解しているようで咀嚼できない事実が常にあります。
オーバーホウル(もしくはホール)と言う言葉がありますが定義が曖昧で非常に難しいです。
そのOHを行うとどうなるのでしょうか。
そりゃ~新品みたいになる?と思っていると大変な話です。
どの位の割合・比率で新品と中古を使うかはわかりません。その交換したい部品の中で廃盤・欠品が年々増加傾向にあります。
そんな事態は想定内でありますが対策外であるのが実情。
いつでもどこでも純正部品が入手可能だと思えばストックしないものです。
例えばカワサキのゼットやスズキのカタナなどは名車と言われるバイクに入っておりリプロ(リプロダクション)部品が豊富に存在しておりますのでまだ生存は可能です。
しかしそんな名車でも辛い部品や個所は存在します。
特に困るのがゴム系のパーツ。
極論、金属系であれば近年どうにかなると思います。しかしゴム系のパーツは正直非常に難しいです。
まさかの金型から起こしてゴムの成分から勉強して?
そんな事は現実ではありませんので元メーカー下請けのような所を探しまくて作る他ないかもしれません。
黒い塊だけに素人には外からでは成分がわからない。
耐熱はどのくらいなのか 耐溶剤・耐薬品性はどうなのか 純正と比較してはどうなのか 下手に手が出せないのが現実です。
インマニならまだエンジンの外だから良いが・・・・
意外とネックなのが”カムチェーンガイド(スライダー)”
新品の時はあんなに柔らかいのに少し古いと陶器のような硬さを誇ります。割れちゃう人も昔はいましたね。
もう部品番号叩いて届いた部品を検品して組むだけでは完了しないのです。
日に日にやらなければいけない事や調べごとが増えてしまいますので辛い所です。
アリババ的な自称リプロ部品も流通してきており、部品の真贋の混在が始まっております。使えるのであれば良いですが使えないものもあるので注意を払いたいですね。